コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 原油価格下落は朗報 ~米世帯当たり月50ドルの恩恵
(2014/10/16)
世界の株価は10月に入り、ボラティリティの高い(上げ下げの激しいこと)市場が続いています。
日経平均株は10月の月初と比較すると、1,200円余約8.0%も下げました。NYダウも800ドル程下げています。
東京もNYも、特徴的なことはその上げ下げのきつさです。
余り主要な経済指標でない発表に大きく反応したり、NYが振れると東京はさらに大揺れになるなど
市場の不安感を示しています。
不安感を増幅している要因;
・アメリカに二人のエボラ熱の患者。観光産業、航空業界、世界全体の経済を冷やす
・欧州の景気停滞 特にドイツの活性化に期待するが、弱い。
・地政学的リスクの昂まり 過激派集団「イスラム国」の無謀さや、クリミヤ半島情勢、欧州対ロシアの対立など
・新興国、中国の経済伸び率の停滞。特に不動産の停滞で物価も下げ止まりつつある。
・「動かないアメリカ」のリーダーシップに世界は不信感。
・日本のアベノミックスは効果出ている?
こうした中で朗報は原油価格の引き下げです。
ここ数日でWPI バーレル当たり100ドル程の物が80ドル程に急激に下落してきています。
この価格は2年10ケ月ぶりで、まだ下げ止まっていません。
下げの原因は、先行きの原油の需要見通しが悪いということ。さらにアメリカのシェール・オイル、
ガスの生産が活況で低コストを誘導しています。
アメリカの報道によると、この下落は世帯に直すと月当たり月50ドル(5,250円)の恩恵とか。
日本でも原油価格は今年6月の年初来価格は111ドルに対して、足元は1バーレル82ドル台と
30ドル台も下がっています。この結果、ガソリン価格は13週連続で値下がりをしており、
昨今の急激な値下がりにより、更に数円の値下がりが期待できます。
更にガソリン以外に電力、ガス、輸送費、製造品などに効果が出てきます。
暗い中で明るい素材の一つです。
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