コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 利上げ見送り 不可解な株式値下がり
(2015/9/21)
日本時間9月18日 03:00。 米国FRBのイエレン議長の記者会見が注目されました。
9年3ヶ月ぶりに米国の金融金利上げは、特に新興国の外貨をアメリカに吸い取ると憶測を呼び、この年初から
見ても、新興国の対ドル通貨は下落しています。ブラジルレアルは-30.9%、トルコリラ-22.6%、マレーシア
リンギット-17.8%、南アランド-13.5%、ロシアルーブル-11.7%等。通貨が下がれば自国輸出競争力が落ちてきます。
9月上旬にトルコ・アンカラで開催された主要20ヶ国財務相・中央銀行総裁会議(G20)では、新興国側から、FRBに
対して強い懸念が出されました。G20はタイミング的に新興国側からの”断交”の場であったと言って良いでしょう。
それに先立つ8月中から中国の株式市場のボラティリティーが高くなり、それが世界マーケットに影響を与えました。
加えて中国の天津の大爆発や軍事パレードなど中国発のニュースも多く、不安を増加させました。
G20の声明の後、世界銀行から懸念表明が出されたころには、私もこれで利上げはあるまいと思いました。
更に追い打ちを掛けるように元財務長官のサマーズ氏も利上げに反対し、完全に世論は見送りの風潮でした。
しかし、最後までその可能性を残していたのは、アメリカ自身の景気の良さです。雇用情勢では、失業率が過去最も
低いし、住宅着工指数も悪くない。新車販売台数も伸びている。今やらやらぬで、いつやるのか?という環境です。
9月17日のFRBは、予想通り9:1で利上げ見送りになりました。10月も時期が近いだけに、見送りをするでしょう。
しかし、12月(記者会見は日本時間12/17 04:00)は、利上げをするものと予想します。いつまでも引き延ばせないからです。
今度はアメリカ国内でジワリと、インフレが進行してきます。
さて、ここからが本題です。「もし利上げになると日経平均は15,000円まで下がる」(日経ヴェリタス)と報告していた
国内証券会社もあったとのこと。
興味があるのは、FRBの発表は9/18 03:00にあり、それを聞いた9/18(金)の株式市場は当然歓迎ムードとなり、値上がりと
思いきや、なんと終値が▼362円安。NY市場も▼290ドル安です。
この気まぐれ値下がり、既に織り込み済みということでしょうか。
さらにフォローアップが必要です。
(了)
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経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことがあります。
株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により売買
に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。
2. 債券 価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。 また、
債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことが
あります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を割り込むことがあります。
債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の変化等により
売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。
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