世界株 今後の予測

世界株 今後の予測

(2016/1/23)

 

16年Week4(1/22)が終了した。実質この3週間はまさに、ジェットコースターの様に上下した。

東京は▲2,075円 ▲10.9%、NYダウは▲1,332㌦ ▲7.6%、上海総合は▲623㌽ ▲17.6%。

 

上海の下げの激しいことは、震源地は上海であることを物語っており、その市場の管理能力の欠如が問われている。

先進国で導入している、サーキットブレーカー制度を新たに設けたその当日1月4日(日本では大発会の日)に、5%下げて15分取引停止し、

再開した後も,これが売りに火を付け7%下げを超えた為、以後当日中の取引は停止になった。 上海はこれで終わりでなく、中2日おいた7日にも

サーキット・ブレーカーが効き、半日以上市場は閉鎖状態になってしまった。 当局は対策として、誤りをはばかるべからずと翌8日の金曜から

そのサーキット・ブレーカー制度その物を中断することとして、市場は幾分 落ち着きを見せたが、こうした中国の市場混乱に加え、原油安が

止まらない。その為、本来庶民には喜ぶべき原油安が、NYダウではエクソンなど エネルギー大手にはマイナス要因として、悪影響を与えた。

更に加え、パリでのISによると思われる銃によるテロ事件が発生、現地メディアに よると127名の死亡が伝えられた。以後、テロが世界各地に

蔓延の兆しを見せ、各地の市場に暗雲を覆う背景になっている。   これからを展望する為には、マクロ的に見る必要がある。

東京市場22日、941円高は決して、バラ色に景気回復したものとは考えない方がよい。

 

世界市場が下げ過ぎたものへの反動と、21日のECB ドラギ総裁の3月には追加緩和を予測させる会見の結果として、▲3,000円が▲2,000円に

幾分戻っただけと考えていた方が良い。なぜなら中国の 景気減退、原油安基調、テロの攪拌は変わっていないからだ。原油価格が数ドル高く

なったが、それはリビアでテロ集団が原油備蓄基地に砲撃を したというニュースに反応したもの。

 

月末に向かい、世界の市況は米国の2回目の利上げ時期を伺う。FOMCは0.25%を年4回を期待。しかし、世論はその2回と予想。今回のように

12月の利上げもその一因として挙げられる中で、新興国通貨の落ち込みが激しい。特にブラジル(昨年レアルは対ドルで約3割下落)、何ア、

ロシア、 インドネシア、サウジアラビアなど資源国の資金が米国に還流し始めている。米国国内で見ても、原油価格は下げ止まらず、12月の

米国個人消費も 前月比0.1%減と不振だった。金利を決めるFOMCは1月26-27日だが、1月に利上げはないとしても、シナリオの3月利上げは

遠のくと見て良い。 次は6月か。

日銀の取るべく手立ては。FOMC終了後の1月28-29に開催され、29日に黒田総裁の会見が予定されている。23日の日経新聞にも「日銀に追加

緩和論」と 記事が出ており、目標とする物価目標2%に益々乖離の幅を広めている以上、何かの手だてが必要とアクションを求めている。 ECBが

追加緩和を臭わせ、FOMCが次回(3月)には”reconsider”の字句を使えば、黒田総裁も動かざるを得ない。

 

日経ヴェリタスも併せ読むと、そのアクションの内容は次のようだ。

① 年80兆円の国債購入枠 ⇒ 100兆円

② 年3兆円のETF購入枠 ⇒ 5兆円

③ 預金準備金金利の引き下げ 現0.1% ⇒ 引き下げ

④ 地方債などの購入 (新規)

など。

これらが出されると、市場にはインパクトには強く、上昇契機として気流に乗るであろう。 市場では、既に1月にも実行されると、織り込み

始めているようだ。緩和発表される時の市場インパクトは、22日の動向(941円高)から考えて日経平均500円~ 1,000円高は予想できる。

しかし、上記の様に世界経済環境の地合は変化しておらず、一過性と見る。

(了)

 

 

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株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により売買に

支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

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失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の変化等により売買

に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

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