中国発 世界同時株安

中国発 世界同時株安

(2015/8/29)

 

8月の20日木曜日NYダウから市場の様子が変わりました。’14/10月以来の17,000ドル割れの16,990ドル(前日比▲358㌦)となり、

市場の荒れを予想させました。21日(金)は更に混乱し終値ベースで、日経平均19,435円(▲2.98%)、NYダウ16,459㌦〈▲3.1%),

上海総合3,507P(▲4.25%)となり、世界市場の株価が影響を受けました。将に「ブラック・フライデー」(2015/8/21)でした。

原因は三つ。

 

1. 中国の株式市場の混乱

景気下降が予測される中で、中国は8/11-13の3日間人民元を約5%切り下げました。更に証券会社(国営)による

株式の購入や上場株の7割が取引停止するという映像も見せられました。

更に8/11、天津の大爆発。甚大な被害が出たにも拘らず、未だ政府の発表がありません。

こうした信頼性が置けないことに、投資家の不安が増幅しているものと思われます。

 

2. アメリカの金利利上げ

アメリカが緊縮策に舵を切ると方向を定めたのが、’14/12。(テーパリングの開始)

この議論はQE3当時の’12/9月からされていますから、長い期間投資家の間で関心の的となっています。

不安心理として残っています。本年9月か10月か、12月か。前回の米国の利上げは’04/6ですし、

又外部環境も違うのでその影響が不安感を呼びます。

 

3. ギリシャ政権不安

ギリシャはギリギリ落ち着いたと思わせていますが、チプラス首相が辞意表明して又選挙です。

不安定は残ります。

 

この中で最も大きな原因が中国です。中国の統計は国家発表の統計に信頼が置けないので、HSBC

(香港上海銀行)という民間銀行の方が信頼が高いと言われています。

さらに中国では、統計発表の中で信頼できるのは「電力消費量、鉄道貨物輸送量そして銀行融資の実行」の三つ

しかないと政府の要人が言ったことがあります。

 

さて、これで終わりではありませんでした。事態はもっと悪化します。

24日夜、円相場は欧州市場で一時116円まで円高・ドル高に上昇。24日も世界の株式市場は大嵐の最中です。

24日のNYダウは1日で1,000㌦も下げ、16,000㌦を割り込みました。

翌25日今度は日経平均が1,000円を超える乱高下を繰り返し、26日(水)以降やっと嵐も去ったかに見えました。

 

今後の見通し

中国の統計は不透明で天津爆発の影響も計り知れません。上海総合の’14/1月初めは2,100㌽程度でした。

それが本年6/12日には5,166㌽まで上昇し、1年半で約2倍半も上昇しました。これは加熱です。

政府の措置に従って証券会社は株式の買い入れをしていますし、政府も処分したくても出来ない不良資産を

抱えているでしょう。そうした溜まりがまだまだ残っているので、上昇は期待できません。

調整シロがまだ残って見て良さそうです。

更にGDP速報値も年後半は目標の7%を大きく割り込み、5~6%との観測もでています。

 

大崩壊はないでしょうが、徐々に景気低迷方向に向かっています。

 

ウォール街の相場格言・・・「落ちるナイフはつかむな」

(了)

 

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投資リスクについて

1. 株式 価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。 また、株式発行者の

経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により売買

に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

2. 債券 価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。 また、

債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことが

あります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の変化等により

売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

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また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に支障をきたし、換金ができないリスクが

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