コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 通貨選択型投信はお得か?
(2015/4/18)
毎週日曜日の日経新聞「国内の主な追加型株式投信の運用成績」を見ていて気になることがあります。
これは日本で販売されている投信の内、純資産残高上位の銘柄を45本ほど掲載しています。
中で騰落率として、6ヶ月と3年とあり(%)が表示されます。
この中で通貨選択型と思しき銘柄がいくつかあり、どうも成績が宜しくない。
「通貨選択型とは」の説明は調べて頂くとして、アメリカ債やユーロ債の1階部分と、新興国の金利部分を
狙った2階部分を組み合わせたハイリスク・ハイリターン型です。
1階部分でもアメリカやユーロ金利や為替、原油、安保などのリスク要因を抱えているのに加え、新興国の金利要因を
注目しなければならないとは、これはプロでもできないでしょう。
その結果が上記日経の結果と見ます。
6ヶ月の騰落率で▲となっているのは、大抵通貨型、それもトルコリラかブラジルレアルのようです。
リラやレアルは通貨が強いと言われた時に、こうした商品は作られ活況を博しましたが、長くは続かず対ドルに対して
急激に下降しています。
つまり、高金利通貨は得になっていないようです。
併せて、証券会社にとっては、手数料が他の投信より高いので売りたいという願望もでます。
投信ですから長期保有のつもりで購入された訳でしょうが、もし大きくマイナスが出ているなら、2階部分を
取り払って、1階だけにしておくことにすると心労は相当減るはずです。
無料で1階部分にスウィッチングしますが、いったん赤字を確定させることになります。
注)上記説明は一般論として述べており、個別のことではありません。
個々の銘柄はご自分の責任と判断のもとで進めて下さい。