株価変化 その予兆とは

株価変化 その予兆とは

(2018.7.18)

 

⇒ 市場変化の予兆として、騰落レシオや一目均衡表の位置で確認

⇒ チャートで、日足の陽線・陰線、25日線・75日線で動きを把握

⇒ VI指数で動きをチェック

⇒ 7月13日(金)が転換点か

 

この1ケ月間(6/18-7/17)の日経平均の株価変化は、245円のプラス(+1.0%)。

この間、7月に入って6日間も22,000円を割り込み、西日本の豪雨災害と猛暑の関係かと思わせる不安感を

抱くことも多かった。同じ時期、NYダウも低迷し132ドルプラス(+0.5%)とこちらも低迷。

株価を下げた一番の要因は、米中貿易摩擦への懸念。6日には米国は中国製品340億ドル相当品に25%の追加関税を

賦課し、中国も対抗措置として同規模の追加関税を課した。更に米国は2000億ドル相当品に10%の関税賦課する

用意と追加措置を明らかに。(10日から実施)。

しかし7月13日(金)、日経平均は上げ幅前日比450円を超え、取引時間中としては22,500円をおよそ3週間ぶりに

回復した。米朝通商摩擦をめぐる懸念が「やや薄れた」と報道した。(日経新聞)

この日の前後に反発の予兆はなかったか、検証してみた。

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日経平均で変化が見られたのは、騰落レシオ。騰落レシオとは市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から、

市場の過熱感を見る指標で、いわゆる買われすぎ、売られすぎを見るためのテクニカル指標のこと。

値上がり銘柄数/値下がり銘柄数を計算してパーセント表示する。

一般的には、100を中間として、120になると買われすぎ80になると売られすぎと見られ、そろそろ100に向かい

回帰する指標と見られている。

その騰落レシオがこの1ケ月間の内、5日間で80を割り込んだ。特に7月11日、12日と連続して市場の抑えが

効かない懸念を見せた。

その翌日、7月13日には3週間ぶりに22,597円を付け、前日比409円高として安心感を与えた。

 

騰落レシオとTOPIX(180719)

 

この傾向から、騰落レシオは75に近づくと反発する性格を持つと見られる。(もちろん理屈通りに行かない

事もあるが)

更に7月13日には、チャートで5日線、25日線、75日線が1点に集合する動きを見せた。

5日線が22,193円、25日線22,324円、75日線22,251円。5日線が下から25日線・75日線をつき抜ける

チャートを示していた。

更に一目均衡表でも、基準22,237円、転換22,077円、先行1 22,448円、先行2 21,698円と6月22日以来

3週間ぶりに雲の上に出た。

他の指標も変化を示している。日経平均VI。VI指数とは、「ボラティリティ・インデックス」の略称。

この指数は将来の投資家心理を示すパラメータとして別名「恐怖指数」とも呼ばれている。

この指数が高いほど投資家が相場の先行きに不透明さを感じていると言われる。

この1ケ月間で、7月初めには3日間、20を超える日が並び、市場の不安心理を示していたが、6日以降

下がってきたことは安定を示す。17日時点で、16.39。

 

ロウソク足のチャートをみて、午前中上げ午後から下げてくると陰線になることが多いが、日中の市場の

強さ・弱さを見るバロメーターになる。

 

こうした分析から、後になって振り返ると、7月13日は転換点になっていたかも知れない。

 

(注)この記事は過去の株式市場の流れを基に纏めたものであり、将来を見通すものではありません。

 

(了)

 

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また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

込むことがあります。

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また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を

割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

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