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恐怖指数(VIX) 株価との連動
(2016/11/7)
アメリカ大統領選挙は現地時間の11月8日(火)に投票、開票される。
注目したいのは民主党ヒラリー・クリントン候補と、共和党ドナルド・トランプ候補の一騎打ちだが、この
クリントン氏が国務長官時代に私的メールを使用して公用メールを送受信し、国家機密を外部に流出させて
いないかという疑惑が持ち上がったこと。
しかし本件はFBIが調査をした結果、7月には問題なしとして来たものが、新たなメールが見つかったとして、
10月28日選挙まで2週間を残す段階で再捜査を開始すると発表したこと。
ここで一挙にトランプ陣営が勢いずいた。
この為、ニューヨーク証券取引所のS&P指数は9日間続落となった。
ところが現地時間の11月6日、FBIは「調査の結果、結論は変わらなかった」、つまり訴追なしと
発表。この発表により、安堵感が広がり、為替や株価に大きく変動した。
中でも恐怖指数の変化はリスクと連動して下がった。
VIX指数と日経平均の相関を見てみた。
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トランプ氏にとっては10月28日, FBIが私用メール問題を再提起してくれたことは戦術上、追い風になった。
彼は「ヒラリーは監獄行きだ!」と政策は言わずに、各地でこれ一本で世論をヒートアップさせた。
トランプ氏には、彼の暴言や、女性蔑視発言など大型メディア(中央の新聞やTV局)が批判しているが、FBIの
再捜査発表後、両者の支持率はみるみる縮まり、ついにはその差は2ポイントまで近づいた。
下記のグラフは東証の日経平均と東証VIX指数の関連(11月4日まで)をグラフ化したものだ。
特に最後の数日は青線が急に立ち上がっているとは反対に、株価が急落していることに注目。
VIX指数とは、別名『恐怖指数』とも言われ、ボラティリティー・インデックス(Volatility Index)のこと。又はビックリ指数とも
言われている。数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされる。 通常は10から20の間で推移する。
昨年末から二つの項目を見てみると、2月の初めと、6月後半に大きく変動が見られる。
2月は日銀のマイナス金利導入により変動。6月は英国のEU離脱の国民投票で決まった不安感から、リスク資産から安全資産へ
流れたことを示唆している。
市場では、こうした流れを受け、トランプ大統領の可能性も予想しなければならず、その際は100円/㌦割れを想定する動きもあった。
FBIの2回目の問題なし発表により、発表からほんの10分程でドル円為替は1円ドル高円安に動いた。又、ドル安が発端になり
日経平均も1.5%近くの上昇になった。
選挙区直前のこうした対応は、選挙妨害として、選挙後責任問題が浮上しそうだ。期日前投票者が4割を超えているという。
VIX指数に関し、東京市場ではETFでVIX指数先物などに連動するETF/ETNが4銘柄上場している。
東証 2029、2030、(バークレイズ)、 大証 1552、1561 (国際投信)。
VIX指数で将来の展望を開くとまでは言えないが、通常10~20の所がこれを大きく超えると、安定するまで時間が掛かる。
(了)
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また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。
株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
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価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。
また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を
割り込むことがあります。
債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
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