中国経済の実像が見えない

中国経済の実像が見えない

(2014.7.16)

 

1. アメリカの経済紙フォーチュンが、今年も「グローバル500社}発表しました。
これはフォーチュン社の基準によって、世界500社を選別するというもの。

2014年の特徴は中国企業数の台頭です。これに比して日本企業の低下が目立ちます。
2000年の日本企業は100社を超える企業が名を連ねていましたが、2014年は日本は57社、一方中国企業は95社がランクインしました。多くが国営で、銀行系が多いのが都庁です。

日本の特徴は、世界の中で優勢といえるのは自動車ぐらい。かつてのソニーやパナソニックは影を失っています。金融も誇れません。

2. 中国商務省の統計によると、2014年1~6月の日本からの対中投資が上半期が半減したと報道されました。
日本からの対中直接投資(実行ベース、金融除く)が前年比▲48.8%の24億ドル(約2440億円)。
全世界からの対中投資は2.2%と微増ながらも前年並みを保ちました。大きく伸ばしたは韓国です。今年1~6月に46.6%プラスの28億ドルとなり、日本からの投資額を上回りました。英国も76.4%プラスでした。地域別ではASEANが▲19.2%、EUが▲11.2%、米国が▲4.6%でした。

さて、こうした状況をどう見るか。

フォーチュン500はデータとしては去年のデータとして見た方が良いでしょう。
問題は中国企業の堅実な成長性を、世界は疑問視をしているのです。
日本の投資が半減したのは、政治問題の冷え込みや中国の人件費の上昇などがあるのかも知れません。又韓国の急激な拡大は、ウォン高による工場の海外移転が急激に始まっているのかも知れません。日本が過去に通った道です。

中国に信頼を寄せて良いのかどうか。私はやはり手じまいをお勧めします。

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