中国株 もっと本質分析を

中国株 もっと本質分析を

(’2015/7/3)

 

中国株が連日下げています。

7/2の上海総合指数は3912㌽(終値)。3週間で23%下げて、約3ヶ月ぶりに4000㌽を割りました。

そもそも昨年1月初めには2045㌽(’14/1/6)だったものが、本年6月12日5166㌽まで値をあげました。

1年半で2.5倍の上昇です。

この背景には、不動産市況の低迷を株式市況に誘導しようとする政府の思惑が見えます。特に今年3月、

政府が巨大中国圏構想「一帯一路構想」を発表すると積極財政への期待から7年5ヶ月ぶりに

5000㌽を超えました。株式の主な購入者は、若手の個人投資家と言われています。

 

しかし6月後半、政府は加熱感を抑える為、抑制策に出た後市場は連日の下げに転じました。

政府はこれに対し、予想以上に下げてきたので、対応策を打ち出しました。

 

中国政府の施策
6/27 人民銀行 0.25の利下げ
預金準備率の引き下げ

6/29 財務省  年金基金に株式投資を認める

7/1     証券監督管理委員会(CSRC)  証券会社の信用取引業務に課している規制を緩和

他にも証券購入時の手数料値下げもあります。

こうした緩和措置を次々出すということはそれだけ、事態の深刻さを示すことでしょう。

 

中国の場合、複雑にしているのが、株式投資の為に資金を借り入れている人が多くいることです。

ゴールドマン・サックスの調べによると、この資金が2兆2000億元(約43兆円3500億円)あるとのこと。

こうした、資金を借りてリスク性資産に投資をするとは、いわばレバレッジを掛けて株式投資を

しているようなもので、とてもおすすめ出来ません。

こうしたことが中国市場は出来るような設計になっているようです。

こうしたボラティリティーが高くて良いとする中国政府の方針には先進国側から見ると、大きな価値の違いがあります。

 

私は、こうした時中立的は分析をするジャーナルが必要と思います。特に経済が主体ですから、

日経新聞に期待するのですが、大抵香港からの記者記事や、他からの頂き記事が多く、本質に切り込んだ記事が

少ないのはなぜか。北京や上海の取材に制限があるのか。なぜウォールストリートJやファイナンシャル・タイムズ、

日本の一般紙より分析が少ないのか。核心をつく様な分析記事をお願いします。

 

 

今時節としてはギリシャ問題ですが、日本としてはそれよりも中国問題はその十倍も大きな問題のはず。

中国の経済の問題の掘り下げをお願いしたい。

 

ちなみに本日7/3も、上海も深圳も▼2.5%(日本時間11:30時現在)以上の下落です。

 

注)記載している情報はその正確性又は完全性を保証性を保証したものではありません。

予告無く、変更されることがあります。投資に関する投資判断は、ご自身の責任でお願いします。

 

 

 

 

 

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