ナスダック最高値 更新 ~日米の信頼感の違い

ナスダック最高値 更新 ~日米の信頼感の違い

(2015/4/25)

 

4月23日、ナスダック(注記)が5,056ポイントをつけて15年ぶりに高値を更新しました。

15年前というと00年3月、5,048ポイントでした。当時はITバブルと言われ、ヤフーの時価総額が

900億ドルを超えていた時期です。

それをピークとして、02年には1,114まで約1/5の価値を下げました。

その後、グーグルが上場したり、アップルがアイホンを発売したり、リーマン危機があったものの

フェイスブックやバイオも上場し徐々に回復してきました。

つまり、5,048⇒1,114⇒5,056という谷を15年かけて昇って来ました。

 

世界恐慌は25年かけて更新しました。

1929年10月に起きた株安はアメリカ国家予算の10年分に相当するくらい大暴落をしましたが、

下落前の381㌦に戻ったのは、25年ぶり1954年11月でした。

 

では、100年に1回とも言われたリーマンショックの時は、どうだったでしょうか?

2008年9月29日、この日一日で777㌦下落しましたが、それまでの最高値は07年10月の

14,164㌦。それが09年3月には 6,547㌦まで下がる。そして14,000㌦を超えるのは13年3月です。

100年に1回の危機も5年2ヶ月で乗り切ってきました。

 

日本では、これまでの最高値は1989年12月の38,957円。去る4月22日に終値ベースで20,000円を

超えましたが、まだ25年経て半分です。

 

ここで私が申し上げたいことは、株価を上げようということでなく、社会は投資を必要として

活性化するのだという論理を国民は信じることが必要です。それが個人の将来資産も形成する。

日米の違いは、投資に対する期待と対応力にあると思われます。

アメリカはたとえ1/5になっても15年で戻るという回復力を持っている。

日本では、貯蓄から投資への還流をはかり、国民の底辺からの投資教育が必要です。

 

日本では、12年11月14日当時の野田首相が、党首討論で退陣予告をした日の株価が8,665円。

それから最新終値20,020円で、約2年5ヶ月で2.3倍になりました。

しかし、このメリットを享受しているのは投資をしている国民の15%程度と言われています。

つまり、この恩恵は85%の人の頭の上を、通り過ぎて居るということです。

大儲けを目指すことでない、リスクの少ないところから始める投資相談所のような社会制度が欲しいものです。

 

 

(注記)ナスダック総合指数は、米国店頭株で構成されるナスダック・ナショナル・マーケット 指数

および小型株指数の採用全銘柄で構成される時価総額加重平均指数。

1971年2月5日を基準日とし、この日の終了時点を100として算出される。

(資料:日経/ブルムバーグ/ウィキペディア)

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