コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 日銀追加緩和策 固まった !? 消費税判断
(2014/11/3 祝日)
10/31の日の日銀追加緩和策の発表の結果、ほとんどの人が東京株式市場の急激な変化に驚きをもって見たことでしょう。
私もCS放送の日経CNBC放送を何気なく見ていたら、日経225が表示される度に上がって行くので何か大事件が
起きたか、システムが壊れたと思いました。
13時45分から5分で500円程上昇したでしょうか。何があったのか、その場ではわかりませんでした。
更に株価は上昇し、3時前には+875円まで上昇し、大引けは+755円の16,413円。
今回の黒田リポートは2%程度といっていた物価目標が崩れる恐れが出た為、前もって手を打ったものと見られます。
日銀の政策委員会の11月会合は20,21日。それまでに間に合わないかもしれない。
今後の政府の重要な政策が、12月にも決定されると言われている8%から10%への消費税増税問題。
この1月ほど前からエボラ出血熱や過激集団イスラム国からの不安、更にヨーロッパ経済や中国経済の落ち込み、
更に10/7発表のIMFの世界経済の悲観的な見通し等々、東証もNYダウもUp&Downを重ねていました。
総じてマスコミ関係者は消費税延期論、証券関係者は予定通り実施論、学者は半々と見えました。
この時期、政府のもう一つの株価対策として、GPIFのリスク性商品率の引き上げがあります。
世界最大の年金運用期間、その規模は130兆円。これまで7割を国内で運用し、株式は1/4に限定していました。
今回日銀と同じ10/31に今後株式を5割(従来は24%)に、国内は6割(従来は72%)に変更してリスク性商品の
運用を増やしていくというものです。国内株式は従来12%でしたが、今後は25%目標とし、これだけで
16兆円くらいの新規資金が市場に導入期待される訳です。
こうした、東京市場を受けてNY市場は好感し、17,390ドル(+195ドル)の史上最高値をもたらしました。
さて、残りは阿部首相が消費税導入を決定するしかなさそうです。
その為には補正予算を組み、世界的に高い法人税引き下げを提示し、一挙に勢いをつけて実行してほしいものと
思っています。延期したところで、いつかはやらねばならない。それなら早い方が良いと考えます。