コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > FPフェア 2014 福岡大会 (2)
(2014.9.30)
FPフェア会場は福岡の中心地、天神駅近くのアクロス福岡。
セッションは9月27日(土)、28日(日)とも午前10:30半より開始。
私は二日間を通して6セッションを選択していました。一つが1.5時間ですから1日4.5時間。アメリカ大会に比べると楽です。
アメリカではブレックファースト・ミーティングが7時半開始ですからね。1日7~8時間、それが3日半続きます。
さてセッション選択として、私は今回は世界経済・日本経済を主に選びました。
東大の伊藤元重教授、日本総研の高橋進理事長、信州大学の真壁昭夫教授、日経新聞の滝田洋一編集員です。
4人とも世界の経済情勢、アメリカの情勢、欧州の情勢、中国の情勢、日本の情勢。特に私の関心事は、アメリカのQE3引き上げ後の金利引き上げ時期、中国の景気停滞とバブル崩壊の可能性、日本のこれからの打つべきと手と消費税再増税の時期についてでした。
4名の学者が言われるのは、
1. 世界の景気の中で、アメリカは堅調。年内にはQE3対策の資金供出も終了されるが、金利値上げは1年後。つまり15年秋と見る。それより米株式市場は順調で急激に上昇し過ぎている。20,000~21,000ドルくらいになったらアラームと真壁教授。
底から3倍になると大きな調整が起きるのがこれまでの歴史が教えていると言われていました。
2. 中国は数か月前よりは、バブル崩壊の恐れは薄らいできたと見えます。
それはアメリカのサブプライムローンやギリシャ、スペイン、イタリヤと違って証券が国外に出回っていないこと。又理財商品も危険になれば先行して、資金注入しているようです。
しかし、程度の問題でどこまで続くかは読めませんが、各学者は商品は管理されていると見ているようです。
又欧州の経済緩慢も中国経済に影響を与えています。
3. 日本経済は消費税再増税が当面の問題です。増税するとどうしても腰折れを起こしてしまいます。
4-6月期は▲7%以上の落ち込みでした。7-9月期も異常気象のせいも加わり、それほど改善していないと見られます。
そこでどなたも予定通り上げるべしという方はおられませんでした。
主流は時期を1.5年延期案です。
4. 日本の借金(GDPの2倍)について、滝田氏に質問しました。
日本には借金は政府の借金と日本国の借金があるとの事で、確かに借金はあるが資産もあるので300兆円の黒字です、という話でした。個人金融資産1,400兆円、政府や企業の純借金を差し引いても300兆円ほどの純資産が残る。これは世界1だというのです。
5. 他にも欧州はウクライナの地勢学的リスクがあり、回復にはまだ時間がかかる。Bricsの中のインドも制度上投資環境がこれからということで、当面大幅伸長は見込めない。ブラジルも緩慢。韓国、ウォン高、高い法人税(60%)の為、伸長難。
6. 結局、アメリカに次ぐ期待は日本になる。経済の腰折れを起こせない状況にある訳です。
FPフェア 2014 (完)