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今年最大のイベント週と市場への影響
(2018.6.9)
来週は今年一番のイベントの多い週になりそうだ。
言うまでの無く、12日には米朝首脳会談、更に主要国の金融政策決定会合も開かれる。又、週内には雇用統計など
主要な経済指標の発表も。14日からはロシアサッカーW杯も開催。
さてこれらビッグイベントを前にして、来週週末のマーケット結果の予想力を試すにはこの上無い、グッド・
タイミングではなかろうか。
イベントの見通し、予測との乖離、結果の発表などマーケットへの影響はどうか検証してみる。
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今年第24週(6/11-6/17)のイベント成り行き結果を、市場は期待と不安も持ちながらも、息をひそめて見守る。
1. 米朝首脳会談
12日にはシンガポールで歴史的な米朝首脳会談が開催される。北朝鮮の非核化が本当に実現するのか、又は
これまでのように時間稼ぎに利用されるのか。「北朝鮮の非核化」なのか、「朝鮮半島の非核化」なのか。
まずもって北朝鮮が真に命のように大切にしてきた、核ミサイルをすんなり明け渡すはずがないとみられるからだ。
その見分、検証方法はいかなる方法で行うのか。又、タイムスケジュールはどの時点をもって、経済制裁解除の時と
見るのか。
仮に上首尾の会談と見られると、次は経済援助、経済復興に移るだけに産業界も注目している。
今の見通しでは会談は楽観論が強そうだが、仮に破談になった時は制裁は前にも増してきつくなるはず。
マーケット的には大きな株価変動の要因となる。
2. 政策決定会合
米FOMCが12-13日、日銀14-15日、ECB14日と同時期に政策決定会合が開かれる。
FOMC会合では、今年あと2回予想される利上げが今回か、又は9月に延期か。
米国の実態経済が良いことから、6月の利上げ予想も高い。
ECBは金融緩和の出口戦略が前回辺りからささやかれているが、年末辺りから市場への資金供給減少(テーパリング)
指針をどのような言葉で、いつから始めるか。そもそも、こうした話題が出るだけで、市場は警戒感を出す。
日銀会合は、主要国の会合結果を見ながらになるが、大きな変換は無さそうだ。
米欧とも日本より先行して行動を起こしす見通しから、円相場は円安に動き、マーケットには良い影響を与えそうだ。
3. 主要経済指標
米国の経済指標発表が注目される。12日には雇用情勢や消費者物価指数(CPIコア)などの発表、13日には卸売物価
指数や小売売上高など主要経済指標が発表される。
但し、直近月の動向を無視はしないとしても、流れとして米国の利上げは有り得るだろう。
今週カナダで開催されたG7首脳会合では米国への保護政策に対し、他の6ケ国が対立するという近来見ない会合となった。
米国が輸入品に25%の関税をかけることを表示しており、6ケ国は公平な扱いを求めている。こうしたバトルも
11月の米中間選挙対策と見られ、いずれその中間で手を打つことになるだろう。
4. サッカーW杯ロシア大会
14日から7月15日まで、ロシア各地で4年に一度のW杯が開催される。しかし、ロシアの経済影響力は世界の中では低く、
世界でのインパクトは低い。この期間はサッカーに熱中するサポーターが多く移動することと、サッカーに熱気ある
市場関係者も多く、市場は薄商いになりがち。
5. まとめ
これらの中で最もインパクトが強いのが、米朝首脳会談だ。結果によっては数兆円~数十兆円の資金が動くだけに
特需とみて各国の経済を刺激する。会談は今回だけで決着するものではなく今後も長引くと思われるが、市場的には
紛争リスクが軽減されることから株価上昇を期待できる。
又、政策決定会合では、米欧が利上げやテーパリングの姿勢を見せると予想されるので、為替は円安と予想され、これも
日本市場には上昇が期待できる。
来週の動きは典型的な市場変化の原因と結果を示すだけに、背景も含め注視が必要だ。
(了)
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