国債利回り、為替の動向

(2018.3.8)

米国国債利回りが上昇している。

国債の利回りの上昇とは、別の言い方をすれば債券価格が下落していることだ。

16年夏頃には、米国10年物国債利回りは1.5%ぐらいだったが、16年10-11月頃には短期間に1.0%超上昇し2.5%程に。

言うまでもなく、トランプ政権の誕生で金融政策の修正があると市場はみた。2017年は年初2.5%、夏2.2%ほど、

年末2.4%程度だった。それが18年に入り、急速に上昇カーブを強めている。

17年内に3回の利上げを実行したFRB。18年も3-4回の利上げが想定され、今後とも利回り上昇ピッチは緩みそうにない。

更に為替も、利上げしても異質の動きをするドル高。それを資料で見てみる。

————————————————————————————————————–

1)利回り上昇のペース

今年1月からの2年、10年、30年国債の利回りの推移をみると、波はあるがなだらかに上昇している。

年初は18年の金利値上げは年3回と見られていたが、2月27日パウエルFRB新議長の議会発言で年4回が濃厚になったと

市場は読んだ。理論的にも妥当な見方で、金利上昇に連動して国債利回りも上昇する。専門家の中には、30年物は

年末には4%になるという人もいる。1回当たり0.25%の利上げで、4回なら合計1.0%上昇となるからだ。

 

米国国債 (16-18)

(資料:U.S.DEPARTMENT OF THE TREASURYデータより当事務所作成)

 

グラフ中のピーク時の数値を表示すれば次の通り。

米国国債ピーク

・16年末から17年9月頃にかけ長期金利は下降しているが、2年物はなだらかな上昇。明らかにFRBの利上げの効果が出ている

・17年9月より長期金利も反応し始めて上昇トレンド

・18年に入り、2年物はぐんぐん上昇し長期物に接近

18年に入り、10年物の急速な利回り上昇はほぼ4年ぶりだ。米国債2年物-30年物との金利差は、16年12月には1.88%差で

あったが、18年3月には0.9%差まで接近している。長期物はFRBの利上げペースに1年程遅れて追随してきた。

つまり、今年の上昇の方が適正で合理的と言えよう。今後ともこの傾向は続く。

 

2)金利上昇の影響

金利が上昇して影響を受けるものとしては、政府の国債利払い額が増加するし、ローンで購入する自動車、住宅などの

売り上げに悪影響を与える。一方、金融セクターには明るい材料となる。

この為、米国の消費マインドの落ち込みが懸念される。

為替もドル高となるとみられる。

しかし、一方米国経済は企業業績も含め堅調で、そうしたマイナスを押しのける力を持っている。

 

3)為替

ドル円は1月5日には113円であったものが、本日3/8現在は106円前後

米国政策金利が上昇=ドル高(つまり円安)とならないところが合理性がない。

ドル円推移(99-18)

(資料:Yahoo為替データより当事務所作成)

 

日本株式はNY株式と強い相関関係があるが、NYが上がっても日本株式は鈍いのはドル安円高傾向の影響と思われる。

上記表は過去19年間のドル円の推移を示したもの。

2008年のリーマンショックも含め、過去19年間の数値は次の通り。

平均値  106.64円

中央値  109.43円

標準偏差  13.69

これによると68%の確率(1σ)で、92.95円から120.33円の間を動くことになり、90円程度も想定しておかなくてはならない。

さて、ドルが90円になった時、日本の株価はどのようになるだろうか。

 

(了)

 

**********************************************************************

本情報は当所の業務内容に掛かる投資情報の提供であり、記載されている情報は、予告なく内容を変更する場合が

あります。

投資に関する最終判断は、ご自身の判断と責任において行って下さい。

【金融商品取引法第37条(広告等の規制)に掛かる留意事項】

 商号等   小林 治行 (コバヤシ アセットマネージメント)

所長 小林 治行

投資助言業 関東財務局長〈金商〉第2841号

加入協会  一般社団法人 日本投資顧問業協会

手数料等

投資助言の契約の前には、「投資顧問契約の契約締結前交付書面」を良くお読み頂き、ご納得のうえご契約頂きます。

報酬等は「投資顧問契約の契約締結前交付書面」又は、ホームページの投資助言業のページをよくご覧ください。

投資リスクについて

1. 株式

価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。

また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

込むことがあります。

2. 債券

価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。

また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を

割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

込むことがあります。

3. 外国株式・外国債券

為替変動リスク:外国株式や外国債券等の外貨建て金融商品では、為替の変動により投資元本を割り込むことが

あります。

4. 外貨建て証券

為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業等が

発行する債券)では、前述の株式、債券のリスクに加え、為替の変動により、投資元本を割り込むことがあります。

例えば、売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を

割り込むことがあります。また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に

支障をきたし、換金ができないリスクがあります。

(流動性リスク)

5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む)

投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、価格変動リスク、信用

リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。

このため、投資元本を割り込んだり、換金ができなかったり、その全額を失う事があります。

6. 投資する国や地域について

カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱などで投資し

た資金のすべて、又は一部が回収できないことがあります。

戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資することは各リスクが極めて高くなります。

 

 

 

 

 

 

 

▲このページのTOPへ