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3/15リスク ひとまず乗り切ったが
(2017/3/18)
このジャーナル3月15日号で「3/15 世界経済リスクの集中日」と書き、その動向に注意を払うよう喚起した。
その結果、「ドル高になる」と書いた。しかし、・・・
結果は想定されるほど右翼化するものでなかった。オランダの総選挙は、極右と言われる移民排斥・反欧州連合
(EU)を掲げる自由党が議席を伸ばしたものの、第1党にはならず大きな政変にはならないようだ。
また、米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り3ケ月ぶりに0.25%の政策金利の利上げを決めた。
さらに欧州中央銀行のドラギ総裁も、日銀の黒田総裁もこれまでの金融緩和を継続することを表明。
つまり、平穏の内に想定通りに進んだ。
ドル円の為替は、金利差が益々広がるのでドル高/円安と見られていたものが、逆にドル安/円高方向に動いた。
このトレンドは何がそうさせたのか。
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米国の金利が上がれば、世界の通貨は米国に自然と集まってくる。当然ドル高だ、と読むのは一般論だ。今回は
それにおまけがついている。それは利上げ回数だ。事前に米国経済の安定基調を示す経済指標が出ていた。
しかし、FRBのイエレン議長は年3回と明示し、4回を否定したことがドルの安心感を与えたようだ。理屈通りなら、
ドル高になるはずなのに。
・雇用
2月の失業率が前月より0.1%改善し4.7%、非農業部門雇用者が7ケ月ぶりに23.5万人を示していたので、FOMCは
年3~4回の利上げに転換するのではないかと憶測を呼んでいた。昨年8月から12月まで5ケ月連続で15~17万人と
好調といわれる20万人に届かなかった雇用者数が、1月22万人、2月23万人と回復してきたことからFRBも強気に
なってきたと想定される。
・インフレ傾向
1月・2月の消費者物価指数(CPI)をみると、緩慢な上昇はあるものの決定的な判断材料とは言えない。この緩慢な
上昇を、トランプ政権の施策から絡ませ、インフレの初期段階と見てとったかも知れない。
当面のリスクは回避されたように見える。しかしながら、次は4~5月のフランス大統領選挙だ。反EUを掲げるルペン候補が
注目の的だ。
こうした背景のもと、投資対象としては、トランプ政権の政策によれば、インフラ投資と、軍事費増強が目玉となろう。
インフラでは建設機械、通信、高速鉄道等。軍事費ではミサイル、航空機メーカー、通信、電気など。
(了)
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投資リスクについて
1. 株式
価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。
また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。
株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
2. 債券
価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。
また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を
割り込むことがあります。
債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
3. 外国株式・外国債券
為替変動リスク:外国株式や外国債券等の外貨建て金融商品では、為替の変動により投資元本を割り込むことが
あります。
4. 外貨建て証券
為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業等が
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例えば、売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を
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支障をきたし、換金ができないリスクがあります。
(流動性リスク)
5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む)
投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、価格変動リスク、信用
リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。
このため、投資元本を割り込んだり、換金ができなかったり、その全額を失う事があります。
6. 投資する国や地域について
カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱などで投資し
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戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資することは各リスクが極めて高くなります。