コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 所得税の抜本改革
(2014.3.7)
30代・40代の主婦から家計について一番多い質問は、パート収入は幾らで調整したらよいかということです。これはもちろん配偶者控除の103万円を超えない様に就業時間を調整して、夫の配偶者控除を有効にするため。
阿部政権では、女性支援の立場からさらに雇用機会を増やす取り組みをしています。その時に障害になるのがこの103万円の時間調整です。仮にこれがなくなれば、女性の就業機会はさらに増加してきます。日本の老齢・少子化の中で女性の労働力の活用できるのであれば、日本の経済にとってこの上ない朗報です。
しかし、考慮しなくてはならないことは、配偶者控除を廃止するということは税金が上がるということですから、家計に厳しい主婦族がだまっているはずがない。
内閣府によると、2012年の共働き世帯は1054万世帯で、専業主婦世帯の787万世帯を大きく上回っています。(3月6日日経)
単純に止めれば良いというものではありません。
一方少子化対策として今の課税対象を個人から世帯にするという案もあります。
フランスで採用されている制度ですが、子供が2人より3人、3人より4人と多いほど所得税を減額していく制度です。
家計単位の所得税計算となると、現行の夫の会社での年末調整方式も変化をしてきます。
欧米型の各世帯ごとの申告型形態に変わりそうです。
従って抜本的な改革が近づいていると言えます。