コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > ギリシャ 10年物金利 10.59%
(2015/2/13)
ご注意)このHPで取り上げたテーマを推奨するものではありません。
投資はご自身の責任でお願いします。
本編は高金利を研究することで、高リスク国債を研究してみます。
金利は国の信用で急激に上下すると良くわかる証左です。
ギリシャの経済不安は、2009年10月の政権交代で、財政赤字が隠ぺいされていたことがわかり、
これに対する新政権の対応があまりに楽観的だったため、格付け会社がギリシャ国債の格付けを引き下げたことから、
デフォルト不安となりギリシャ国債が暴落したことを言います。
2012/2/24の10年物金利は37.38%です。(Bloombergデータより)
もともと、ギリシャはユーロ圏全体の中で3%にも満たない小国ですが、世界のマーケットに影響を与えるのは
ギリシャがユーロの一員でありソブリン債に影響を与え、欧州債務危機と取り上げられるからです。
当然こうした財政に対して、IMF・EUなどは支援計画を発表しましたが、内容は増税や社会保障減額、公共支出の減など
国民にとって厳しいものでした。
12年2月に何とか妥協が纏まったら、金利がいきなり19%台と半減しました。
その後、収まっていたかと思っていたギリシャが、昨年12/17日の大統領選により緊縮に反対する野党候補が当選することになり、
ギリシャ問題再燃です。これまで解雇されていた公務員も復職になります。
当然この傾向に対し、格付け会社はギリシャ国債をさげる。
S&Pやムーディーズなどは、いずれも投資不適格をつけると見られます。
そうした結果、本日2/13CNBC香港のTVを見ていたら、ニュースキャスターが
「ギリシャ金利10%と、日本金利0.4%どちらを買う?」と番組のレポーターに質問しました。
そのレポーターは「ギリシャの10%の方でしょう!」と言っていましたが、さて貴方は?
(2015/2/11現在 10年物国債 ギリシャ 10.59% Bloombergデータより。 日本 0.400%)言うまでもなく、金利が高いということはデフォルト可能性がそれだけ高いということ。
メディアも投資不適格であると言うものを、公共放送を使いジャンク債を評価するような発言は厳しく慎むべきです。
私はファイナンシャル・プランナーとして個人の安心・安全を提案をするものとして、壁の上を歩くような危険を冒すべきでないと
考えます。もっと健全な物を見付けなさい!、と申し上げたい。
〈ギリシャ10年物金利 Bloomberg〉
http://www.bloomberg.co.jp/apps/cbuilder?T=jp09_&ticker1=GGGB10YR%3AIND