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有事の円買い?
(2017/4/25)
世の中に、銃の音の絶える日はなし。中東はアラブとユダヤの終わりなき戦いは2000年も続いている。
さらに加えて、イスラム国(IS)と称する集団が欧州深く入り込んで小銃を打ったり、トラックを暴走させたりして
テロ行為を拡散している。
難民に紛れて移動するから摘発も難しい。
中東~欧州だけではない。東アジアにも世界の秩序を武力で勝ち取ろうとする面積は日本の33%、人口約2500万人の
北朝鮮。指導者は金正恩(キム・ジョンウン)、33歳。北朝鮮の緊張は日に日に増している中で、「有事の時は
金やドル」と言われていたが、今回は円高という少し違う動きが出ている。
どうして?を見てみる。
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キム・ジョンウンは故金正日総書記の三男。母は、大阪出身の在日韓国人。
このキム・ジョンウンが序列第1位になって今年で5年目になるが、この5年間他国の首脳会談をしたことがない。
ひたすら核と長距離ミサイルの開発に力を注いできた。国民に貧困を耐えさせても、軍事強化にひた走って来た。
こうした国と日本は日本海を挟んで隣国にあり、第二次大戦後最も軍事的緊張を強いられる場面が増してきている。
それは米国にドナルド・トランプという共和党の新大統領が1月20日に誕生し、前のバルク・オバマというノーベル・
平和賞を受賞し、戦略的忍耐に耐えた大統領とは異質な人に変わったことで大きく変わった。
4月6日、フロリダで米中首脳会談をしている最中、4日にサリンガスなどの化学兵器を使用し多くの子供たちも被害に
あった映像が流されると、その報復としてアサド政権に対し、空軍基地にトマホークを59発撃ちこんだ。
その通知は習首相とデザートを食べているときに、トランプ氏は首相に伝えたという。
習首相は10秒間言葉を失った、と。
こうした中で北朝鮮は16日、弾道ミサイルを発射。しかし、打ち上げ直後に失敗し、自爆したという。
このことが米国を刺激し、航空母艦を中心とする打撃群を北朝鮮近海に派遣することになった。25日頃には目的地近づく。
米・北朝鮮とも口先威圧合戦が熱気を帯びてきており、それに韓国、日本、中国、ロシアを含めた近隣の国々が恐る恐る
北朝鮮の言動に冷や冷やしながら見つめている。
従来は、こうした有事の時には「ドル買い」と、「金買い」に注目が行くのがこれまでの習わしであった。
金の価格を過去37年間で見てみると、1980年~2005年くらいまでは1トロイオンス当たり300~500ドル(年平均)
程度であったが、2007年頃から急に上がり始め、リーマンショック翌年の2012年の年間平均は1668ドルまで上昇。
本年2017年の平均はそれでも1220ドルと高値安定に維持しいている。
ドル買いは一般論としてあるものの、今般の事象では、むしろ円買いになっている。
4月6日~4/24日のドル円相場は下記の表の通り、4月16日の北朝鮮の弾道ミサイル発射失敗の日はドル安/円高になっている。
世界で一番多くの借金を抱えている日本だが、しかしそれ以上に個人資産を保有している安心感が世界にはあるのだろう。
又、戦時動乱となるとしても、直接戦場に出撃できない憲法を持つ日本の事情も世界は評価しているのだろうか。
しかし、上記表は短期であり、長期の検証は必要である。
(了)
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また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、
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株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
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また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、
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債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の
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