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米国の重要指標 雇用者数
(2017/4/10)
トランプ新大統領の主な経済政策は二つ。
10年間で、
① 成長率を4%に引上げ
② 雇用を2,500万人創出
一方、中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)(イエレン議長)が昨年12月に9年ぶりに0.25%の金利
引き上げをして、さらに本年3月にも0.25%の利上げをしたその背景にあったのは雇用者、失業率、インフレ率、
住宅販売数、自動車版売数などの景気指数、特に雇用指数に注目していた。
投資展望の上で欠かせないのが、毎月発表される「非農業部門雇用者数変化」と「失業率」だ。
今回はこれらを取り上げ、今後の利上げのタイミングを予測してみる。
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まず、グラフを見てみよう。
雇用者変化とは、前月と比較して変動した雇用者数のこと。20万人を越えると予測を上回ったと言われる。
本年1月、2月は22万人、23万人と順調だったが、3月は一転9.8万人と下がった。しかし、失業率が4.5%と
過去最高レベルを示したことが後押しした。住宅着工数も堅調だった。
この経済指標は毎月第5営業日頃発表される。そして年8回開催される連邦公開市場委員会(FOMC)に報告される。
3月の利上げの時、’17年には合わせて3回の利上げを想定していると議長発表があったので、次回は6月・12月か、
9月・12月が想定される。都合4回の利上げとなると合計1.0%の利上げになる。
為替面では、「理論上はドル高/円安」となる。しかし、先月の利上げ時のように、理論上はドル高になるはずが逆に
逆行した。下記を御参照願いたい。
米国 利上げしたのにドル安になる理由 (2017/3/29付)
https://kobayashi-am.jp/journal/1766
理論的には金利の高いところに資金は流れるので、新興国の資金流出が懸念される。日本でもいつまでマイナス
金利政策をやっていられないという世界的センチメント(心理)が働く。現にアメリカが3月の利上げに対し、
EUの政策委員の中でマイナス金利の見直しの意見が出ているし、いずれマイナス金利も終焉を迎える。
日本も追随を迫られる。
懸念されるのは紛争リスクだ。(地政学的リスクともいう)シリアやイラン、北朝鮮などトランプ政権の対応が
どのような軍事対応をするかによって、流動的だ。
特に北朝鮮に関しては対岸の火事とばかりは言えないので、ミサイルが着弾したらどう対応するのか経験がないだけに
先が読めない。戦火が起これば100万人以上の死者、数年のマイナス成長も覚悟も必要。
まさか指導者はそこまでドンパチを始めるとは思わないが、可能性はゼロではない。
金融証券を現金化することも自己防衛の一策だ。
(了)
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投資リスクについて
1. 株式
価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。
また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。
株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
2. 債券
価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。
また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を
割り込むことがあります。
債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
3. 外国株式・外国債券
為替変動リスク:外国株式や外国債券等の外貨建て金融商品では、為替の変動により投資元本を割り込むことが
あります。
4. 外貨建て証券
為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業等が
発行する債券)では、前述の株式、債券のリスクに加え、為替の変動により、投資元本を割り込むことがあります。
例えば、売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を
割り込むことがあります。また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に
支障をきたし、換金ができないリスクがあります。
(流動性リスク)
5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む)
投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、価格変動リスク、信用
リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。
このため、投資元本を割り込んだり、換金ができなかったり、その全額を失う事があります。
6. 投資する国や地域について
カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱などで投資し
た資金のすべて、又は一部が回収できないことがあります。
戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資することは各リスクが極めて高くなります。