コバヤシアセットマネージメント > K-amジャーナル > 東京株式市場に 喝!
(2016/10/19)
毎週月曜日の日経新聞夕刊、世界株番付は面白い。アジアを含む主要25ヶ国の週間と年初来とランキングを掲載している。
25市場の中で、年初来赤字の株価は10市場。その中で最も下げが低いのが、イタリア(FTSE MIB) ▼22.54%、
中国(上海総合)▼13.43%、そして日本(日経平均)▼11.44%でワースト3位だ。
いったい何がこうした停滞をさせるのか。アベノミクスはいつ効能が効いてくるのか。年末がそろそろ見える中で、
年末~来年への指標を考えてみたい。
———————————————————————————————————————–
10月18日の日経平均は16,963円、小刻みな3連騰だった。
しかし、去年の年末は幾らだったか記憶されておられるだろうか? 何と去年の年末は19,000円(19,033円)もあったのだ。
それに水を差したのが、1月4日の中国市場。5%下げて15分間取引停止(サーキットブレーカ)し、再開した後も
これが売りを呼んで7%下げとなり以後当日は取引停止になった。更に中2日を置いて再度サーキットブレーカーを発動するなど
管理者の施設な運営もより不安をあおった。日経平均も史上初めての大発会から、6日連続の下げを経験した。
更に同じ1月に、フランスで127名が銃によって殺害されるというテロ事件が発生し、ヨーロッパを暗くした。
経済・金融界を通して2015年の話題はアメリカの利上げ問題であったが、’15年12月のFOMCで9年ぶりに0.25%を
利上げすることが決まったことを受け、日銀の動向が注目された。
日銀は1月28-29日の政策決定会合で、日銀への当座預金を-0.1%とするマイナス金利政策を取った。
この政策は委員の中でも意見が分かれ、5対4だったそうだ。黒田総裁は物価インフレ目標を2%を「あらゆる手段を
行使して」達成して実現すると言いながら、目標と施策が乖離していくやに私には見える。
国民は、安全資産である預貯金からお金を引き出して、リスク商品に投資をするとでも思ったのだろうか?
更に難しくしているのは先月9月21日の日銀発表だ。「総括的な検証」をするとし、同時に「長期金利操作付き量的
・質的金融緩和」という一般には理解しがたい施策だ。ただしかし、マイナス金利を更に深めなかったことは良かったが。
マイナス金利政策を早く、0%以上に戻してもらいたい。マイナスという言葉が世の中に蔓延し、個人消費が6割を占める
GDPも湿っぽい。GPIF(年金機構)も今年の運用が5兆円超の赤字になっているとか。日銀に原因があるとは言えないが、
いやな空気を作っている原因の一つではある。アベノミクスが功を奏していないこともその通り。
今後の株価動向の材料としては、今週から出てくる企業の前期業績結果だ。米国もアルコアから始まる業績発表が注目を
集める。今週はIBM, バンク・オブ・アメリカ、ネットフリックス、インテル、ゴールドマンサックス、ジョンソンエンド
ジョンソン、ユナイテッド航空、ベライゾン、マイクロソフト、アメリカン航空などが出る。日本では安川電機。
政治では11月8日のアメリカ大統領選挙。FOMCの日程が12/13-14.日銀は12/19-20だ。
(了)
———————————————————————————————————-
本情報は当所の業務内容に掛かる投資情報の提供であり、記載されている情報は、予告なく内容を変更する場合があります。
投資に関する最終判断は、ご自身の判断と責任において行って下さい。
【金融商品取引法第37条(広告等の規制)に掛かる留意事項】
商号等 コバヤシ アセットマネージメント
所長 小林 治行
投資助言業 関東財務局長〈金商〉第2841号
加入協会 一般社団法人 日本投資顧問業協会
手数料等
投資助言の契約の前には、「投資顧問契約の契約締結前交付書面」を良くお読み頂き、ご納得のうえご契約頂きます。
報酬等は「投資顧問契約の契約締結前交付書面」又は、ホームページの投資助言業のページをよくご覧ください。
投資リスクについて
1. 株式
価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。
また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。
株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
2. 債券
価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。
また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、
その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を
割り込むことがあります。
債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の
変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り
込むことがあります。
3. 外国株式・外国債券
為替変動リスク:外国株式や外国債券等の外貨建て金融商品では、為替の変動により投資元本を割り込むことが
あります。
4. 外貨建て証券
為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業等が
発行する債券)では、前述の株式、債券のリスクに加え、為替の変動により、投資元本を割り込むことがあります。
例えば、売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を
割り込むことがあります。また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に
支障をきたし、換金ができないリスクがあります。
(流動性リスク)
5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む)
投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、価格変動リスク、信用
リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。
このため、投資元本を割り込んだり、換金ができなかったり、その全額を失う事があります。
6. 投資する国や地域について
カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱などで投資し
た資金のすべて、又は一部が回収できないことがあります。
戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資することは各リスクが極めて高くなります。