ROE 増してきた意味

ROE 増してきた意味

(2015/8/5)

 

8月7日にはJPX日経400が、開始以来2回目の銘柄の定期入れ替えが行われます。

昨年8月の第1回の入れ替えには、ソニーやパナソニックが除外されて驚きましたが今年はどうでしょう。

 

JPX日経400は銘柄の選別ルールを明示している為、入れ替えが予想し易くなっています。東証のルールは次のようになっています。

銘柄選定及び
銘柄入替方法
【選定基準】
以下の手順及び基準に従い、銘柄選定を行います。

    1. スクリーニング
      ① 適格基準によるスクリーニング
      下記のいずれかに該当する場合は銘柄選定の対象としない。
      ・上場後3年未満(テクニカル上場を除く)
      ・過去3期いずれかの期で債務超過
      ・過去3期すべての期で営業赤字
      ・過去3期すべての期で最終赤字
      ・整理銘柄等に該当② 市場流動性指標によるスクリーニング
      上記を除く全対象銘柄の中から、以下の2項目を勘案し、上位1000銘柄を選定。
      ・直近3年間の売買代金
      ・選定基準日時点における時価総額
    1. 定量的な指標によるスコアリング
      (1)により選定した1000銘柄に対して、以下の各3項目にかかる順位に応じたスコアを付与します(1位:1000点~1000位:1点)。その後、各3項目のウェイトを加味した合計点によって総合スコア付けを行います。(ROEと営業利益はスコア付けに際しての取扱いあり)
      ・3年平均ROE:40%
      ・3年累積営業利益:40%
      ・選定基準日時点における時価総額:20%
    1. 定性的な要素による加点
      (2)のスコア付けの後、以下の3項目を勘案してスコアの加点を行います。
      この加点は、(2)の定量的な指標によるスコアリングに対する補完的な位置づけです※。
      ・独立した社外取締役の選任(2人以上)
      ・IFRS採用(ピュアIFRSを想定)または採用を決定。
      ・決算情報英文資料のTDnet(英文資料配信サービス)を通じた開示
      ※(2)の総合スコアのみによって選定を行った場合との差異が最大でも10銘柄程度となるような加点規模です。
  1. 構成銘柄の決定
    (3)の加点の後、スコアが高い順に400銘柄を選定し、構成銘柄とします。

【バッファルール】
前年度採用銘柄に優先採用ルールを設けます。
前年度採用銘柄については、スコアが440位以内であれば、継続採用されます。

【銘柄入替】
毎年6月最終営業日を選定基準日とし、毎年8月第5営業日に入替銘柄を公表のうえ、毎年8月最終営業日に銘柄定期入替を実施します。

これにより、証券会社や投資雑誌では選挙予想のように、除外予想銘柄や採用予想銘柄が出回っています。

個別銘柄は専門業者にお任せするとして、今回の注目点の一つが「東ー東」(二つの東)という記事を見ました。

一つは会計処理で不祥事を起こした東芝を除外するか、もう一つは福島原発を抱える東電を入れるかということです。

私はルール通りに進めることを予想して、上記のようになると思っています。

 

(追記)8月8日 東証の発表があり、東京電力の採用はなく、東芝は除外されました。’15年の入れ替えは、43銘柄が採用され、

42銘柄が除外されました。

 

さて、このJPX日経400は日本で3番目の株価指標として’14年の初めから採用されました。

この新指数は世界マーケットに分かり易い、通用する要素を取り入れています。

上記ルールの中で、1)企業統治(コーポレートガバナンス)の強化、2)中期経営計画の中でROE(自己資本利益率)目標を

掲げる企業を増やす、3)毎年入れ替えをすることにより、緊張感と競争力を持続させる, という要素を盛り込んでいます。

 

実際、このJPX日経400に採用されるか、否かは大きな違いがあります。JPX日経400銘柄になりますと、世界一の年金運用機関

GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の投資対象銘柄となりますから、株価も上昇が期待されますし、信用も増します。

 

更にROEの重要性が増しています。ROEとは、株主が投資した金額で、企業がどのくらい利益をあげているのかがわかる指標です。

つまり、ROEが高い銘柄ほど、効率的に株主資本を活用できているといえます。

ROEはこれまでの日本の株式指標では希薄でした。現在でもアメリカのマーケットの半分くらいです。

しかし、今や日本の株式市場は半分以上が外国人が買っています。つまり世界標準にしなければならなくなっています。

JPX銘柄はROEを10%以上、目標を15%以上を目指してほしいと期待しています。アメリカマーケットの平均が15%だからです。

 

又色々な話題を提供してくれるJPX日経400やROEに注目しています。

 

以上

 

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投資に関する最終判断は、ご自身の判断と責任において行って下さい。

 

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投資リスクについて

1. 株式 価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。 また、株式発行者の

経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により売買

に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

2. 債券 価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。 また、

債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、その全額を失うことが

あります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の変化等により

売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り込むことがあります。

3. 外国株式・外国債券 為替変動リスク:外国株式や外国債券等の外貨建て金融商品では、為替の変動により投資元本を割り込む

ことがあります。

4. 外貨建て証券 為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業

等が発行する債券)では、前述の株式、債券のリスクに加え、為替の変動により、投資元本を割り込むことがあります。例えば、

売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を割り込むことがあります。

また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に支障をきたし、換金ができないリスクが

あります。(流動性リスク)

5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む) 投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、

価格変動リスク、信用リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。 このため、投資元本を割り込んだり、換金が

できなかったり、その全額を失う事があります。

6. 投資する国や地域について カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱

などで等した資金のすべて、又は一部が回収できないことがあります。 戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資

することは各リスクが極めて高くなります。

 

 

 

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