世界と日本株価の動き

世界と日本株価の動き

(2016/2/25)

 

年初来の世界の株価を見ると、主要国の株価がすべて下落している。これは昨年から続く原因と同じ、多くの

過剰を抱える中国の景気減速、原油安に伴う不安定、対処が難しい中東難民問題、そろそろ頭打ちとなりそうな

米国経済など。原油安はブラジルや豪州、サウジの様な資源国家の屋台骨を脅かす。

 

 

年初来
韓国 韓国総合 ▲ 2.3
英国 FTSE100 ▲ 4.7
米国 ダウ30 ▲ 5.9
豪州 オーディナ. ▲ 6.3
フランス CAC40 ▲ 8.9
インド SENSEX ▲ 9.2
ドイツ DAX ▲ 12.6
日本 日経平均 ▲ 16.1
中国 上海総合 ▲ 19.2
(2016/2/19現在 資料:日経)

 

OECDの資料によると、これら各国の中で、2016年も7%以上を成長を予想される国はインドだけだ。

中国のGDPは15年第4四半期が6.9%だが、16年は通年で6.3~6.5%という見通しだ。中国の場合は、過剰

在庫があるのに生産を継続しているような現象があるので、問題が先送りされている。特に鉄鋼在庫は日本の

3年分の在庫があるので、これが世界市場に流出し世界の鉄鋼メーカーは軒並み赤字に陥っている。

 

日銀が1月29日にマイナス金利政策を導入してから3週間を経過し、社会はまだその利点よりもマイナス点の方に

引きずられている。本来、マイナス金利は、荒療治ではあるが、預金としてため込んでいるより低利を利用して

設備投資や、住宅資金に活用して経済活動を活性化させようという政策だ。時間はかかる。

日本の経済をここまで牽引してきた企業業績だが、ここにきて原油安の享受も一服し、120円を天井として円高

方向に向かい、16年度は減益予想が出て来た。その為、16年春闘も要求自体が昨年の半分(日産など)という弱気に

なっており、個人消費に強きが見えない。GDPの6割は個人消費だ。この先預金利息や年金基金の8兆円赤字とか

報道されるととても消費に向かいづらい。まして来年4月には更に2%消費税のアップだ。

 

日経平均株価も年初から約3,000円近く下げてようやく16,000円のラインで安定しそうな感じがしてきた。

騰落レシオが2月2日以来80㌽を超え、81.11㌽となり今年最高となった。騰落レシオとは過去25日間の累計の

値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割って計算する。「買われ過ぎ」、「売られ過ぎ」を見る指標のこと。

80を超えたからと言って状況が変わった訳でもないが、少し潮目が出て来た感がする。

26~27日は中国でG20財務相・中央銀行総裁会議が始まる。テーマは米金利引き上げに伴う資本流出を抑える

ための指針作りだ。期待したい。

 

騰落レシオ

(了)

 

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投資リスクについて

1. 株式

価格変動リスク: 株価の変動により投資元本を割り込むことがあります。

また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

込むことがあります。

2. 債券

価格変動リスク: 債券の価格は、金利変動等により上下しますので、投資元本を割り込むことがあります。

また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を

割り込むことがあります。

債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

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あります。

4. 外貨建て証券

為替変動リスク:投資対象が外貨建て証券(例えば海外市場に上場にしている株式、外国政府・公的機関・企業等が

発行する債券)では、前述の株式、債券のリスクに加え、為替の変動により、投資元本を割り込むことがあります。

例えば、売却・契約時に投資時期よりも、円安・円高で手元に戻る円貨の額が変わり、円高の場合には投資元本を

割り込むことがあります。また発行した国や地域、適用する通貨発行国の経済状況や政治状況の変化等により売買に

支障をきたし、換金ができないリスクがあります。

(流動性リスク)

5. 投資信託(上場投資信託=ETFを含む)

投資信託は、その投資信託が投資としている資産(例えば株式、債券、商品等)により、価格変動リスク、信用

リスク、流動性リスク、為替変動制リスクを内包しています。

このため、投資元本を割り込んだり、換金ができなかったり、その全額を失う事があります。

6. 投資する国や地域について

カントリーリスク:投資した国や地域により、その国や地域の政治・経済・社会情勢の不安定化や混乱などで投資し

た資金のすべて、又は一部が回収できないことがあります。

戦争や内乱、経済危機がある又は予見される国や地域に投資することは各リスクが極めて高くなります。

 

 

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