2009年度の税制改正が3月末に成立しました。
住宅購入を検討している家庭にとっては住宅ローン控除が10年間で最高500万になるという施策は見逃す訳には行きません。しかし、そんなにうまい話だけでも無いようです。中身を見て行きましょう。
1. 施策
2009年と10年の2年間内に入居し、住宅ローンを利用して住宅を購入した人には、10年間に渡り毎年末の住宅ローン最大5000万円の1%に当たる額を所得税から引いてくれるという制度です。
(注:税額控除ですから、一般の控除より効果は絶大です。)
この結果、10年間で合計500万円(「長期優良住宅は600万円)の減税となるのです。
2. だがしかし、・・・
「良い話には気をつけろ・・・。」
一律に年50万円を控除してくれる訳ではありません。
先ず税額控除ですから、30万円しか税金を納めていない人に50万円を引こうにも50万円は引けません。納付した所得税が上限です。
次に年間50万円の控除を受けるには、10年目でも5000万円のローンが残っている人のことです。
ローンは一般的に物件価格の8割を貸してくれますから、金利3%期間35年とすると購入額は8000万円くらいになってしまいます。
更に毎年50万円の控除受ける世帯とは夫婦と子供二人で年収が1000万円以上が該当します。
(’09/4/12日経)
こんな人は世の中そう多くはいません。
ちなみに平均ローンの利用額は3200万円だそうです。
3. 結局、別に急がなくても・・・・
政府は緊急の景気対策として出しているのですが、該当者は余り多くはいないのです。
「良い話には気をつけろ・・・」。この話、そんなに美味しい話ではないようです。
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