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83.(0827金融)世界の金利〜上がる下がる?
サブプライムローン問題で世界の経済が不透明になっています。
 今後の金利事情をどう見ますか?
  08/07/28

A: 世界の株価総額は昨年10月末と本年6月末の比較で、約10兆ドル下落したと記事が出ていました。(7/25日経)

サブプライム問題が起こったのが昨年8月。この問題も本年前半には対策が出されて終局するだろうと見られていましたが、新たな問題として原油や穀物の価格が高騰し始めました。
10兆ドルが消えたと言う事は、この8ヶ月間でGDP約560兆円の日本経済の2倍が消えたと言う事になります。

 さて昨今の世界金利は、上がるのか下がるのか色々言われています。

アメリカの政策金利は過去9回連続で下げて今や2.0%となっておりますが、インフレの影響で今後は金利上昇傾向と見られています。アメリカの不動産価格や株式市場の回復はこの先、1年〜2年先と言われている中でも、消費者物価の値上がりを抑えようとの施策でしょう。

ECはどうか。特にドイツは7月に13ヶ月ぶりにインフレ対策として利上げに踏み切りました。
しかし、その後景況感が悪化してきており、今度は下げに転じようかと見られています。
当面、8月7日の欧州中央銀行(ECB)の定例理事会の動きが注目です。

さて日本はどうでしょうか。
日本の景況感は減速を示しているものの、他の国に比較すると大きな失点は少ないと言えますが、断固とした施策を出せない政府への信頼が薄い事もあって、動きが取りづらいところです。
日本の物価も原油を初め、食料品の価格が上がっていますが、先進国の中で唯一インフレ下の賃金据置の国として、専門家からは金利上げよりもむしろ下げ傾向と見られています。

昨今話題になっているのはニュージーランドです。
7月24日、ニュージーランド準備銀行は5年ぶりに0.25%金利を引き下げ8.0%としました。
これまでオーストラリアとともに高金利で、外貨預金をしている日本人にも人気でした。
同銀行によれば、ニュージーランドではインフレよりも景気の減速が出て来たと述べています。
オーストラリアは資源国ですが、ニュージーランドは農業国です。
専門家によれば、同銀行は年内に0.25%を3回繰り返し、7.25%まで利下げするだろうと予測しています。

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