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82.(0826相続)遺言信託
最近良く聞く遺言信託とは?そのメリットとデメリットは?
08/07/09

A:
去る7月8日日経に「遺言信託」の解説記事が出ました。
日経から本件について数回にわたり取材を受けていましたので関心もありました。
以下遺言信託についてコメントします。

誰でも自分の相続をスムーズに子供たちに相続してもらいたいと願うものです。
しかし、意識の変化と過程の人数構成の変化により、「争続」は毎年右肩上がりに増えています。
家庭裁判所への相談件数は、平成8年の6.7万件からH17年度は11.7万件へと うなぎ上りです。
このうち約10%が調停や審判になっています。(資料:司法統計年報)

「争続」の問題は財産の多寡や相続人の人数では関係なく発生します。

自分の相続を争いにしない方法として、「遺言」制度があります。

遺言信託とは遺言を中心とする相続関係業務を信託銀行に委ねる制度です。
一般的には、遺言作成の援助をし、その保管をして、相続発生時には遺産分割協議書の 作成や遺言の名義変更の手続き、遺産の処分などの手続きを代行してくれる制度です。

遺言には自筆遺言がありますが、その執行段階で書類の場所が不明とか家庭裁判所の検認を受けない内に開封して失効してしまったりして、手続き上の瑕疵のリスクを抱えています。

その制度の不備を補填するのが、公正証書遺言です。
少なくとも書類上の瑕疵はなくなりますが、最終的に争いにならないようにするためには弁護士とか、司法書士とかファイナンシャル・プランナー等に依頼する事になります。

そうした心配後とを纏めて請け負てくれるのがこの遺言信託です。

信託銀行は遺言を公正証書に纏める支援をして保管を行います。相続が発生すると、依頼により遺産分割協議書の作成、遺産の名義変更などの手続き、遺産の処分の手続き代行等を行います。

その費用は申込み時に10〜30万円、保管中は毎年1万円、相続発生すると相続財産総額に対して、2〜1%程度、最小100万円以上からの費用がかかります。
決して安いものではありませんが、個人の弁護士事務所に任せておくより安心かも知れません。

特に自筆遺言をしておられる方は検討してみる価値がありそうです。

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