閉じる

61.(0805金融)日本株式投資の時期−スプレッド法
昨年8月からサブプライム問題により、世界の株価が低迷しています。こうした時期の投資は控えた方が良いでしょうか。(56歳 女性 神奈川県
;投資の原則は下がったら買い、上がったら売ることです。
しかし、この1ヶ月で日経平均が-11.2%、NYダウが-3.0%と下げの局面を見せている状況では、不安が先に立って投資も控えたくなるのも良く分かります。

こうした下げの局面で過去はどのような推移を示して来たのか、見ておく必要もあります。
そこで配当利回りと長期国債金利を比較した時の傾向に着目して見ました。これを利回りスプレッドと言いますが、ちなみに'08年1月末の数値を挙げて見ます。
日経新聞からのデータによれば、全銘柄の平均配当利回りは1.95%。一方10年国債金利は1.44%。
つまり、株価が低迷して安定を求め債券を求める投資家が多くなった結果、入札による長期国債の人気が高まってきたので、金利が下がって来たと考えられます。

こうした株式配当率が長期国債の金利を上回る傾向は1995年以来で見てみると4回あります。
1回目が1998年後半約半年、2回目が2002年半ばから2003年半ばまで、3回目が2005年初めから半ばまで、そして4回目が2007年半ばから未だその傾向が続いています。

注目することはこの時期はいずれも日経平均がいずれも下降して状況は今と似たような傾向を示しています。そしてこの頃買っておけば良かったという気にもなる結果を残しています。

では今すぐに日本株が買いかと言うとその見極めは誰にも分りません。
でも、これだけは言えます。今は底値圏にあるので、買いの準備をしておいてよい。しかし、更に下降する事もありうるので、時間の分散を使いドル・コスト法により取得原価の圧縮を狙う。
購入したら少なくも5年以上は保有することを前提として下さい。

尚、日本株は3割程度として、残りは海外株式と海外債券に分散し、更に時間分散も織り込んで長期保有することで足元の乱高下も均してくれます。

トップに戻る   その他のQ&Aを読む   資産運用のお問い合わせ

Kobayashi Asset Management. All rights reserved. Copyright 2006. 
掲載内容の無断転載はご遠慮下さい。