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43.(0718金融)
;世界株価とサブプライムローン

8月9日のニューヨーク株式市場は、サブプライムローンによりフランス大手銀行、バリバが赤字を出したことを不安材料として、今年2番目の下げ幅の387ドル安の13,270ドルで終えました。今年1番は2月27日の世界同時株安によるものです。

サブプライムローンとは

これはアメリカの金融機関が、比較的信用力の低い人に貸し出している住宅ローンの事です。
普通の金利を「プライム」というのに対して、その補助的な言う意味から「サブ」が付けられています。
このローンは2000年には住宅ローン全体の2.8%に過ぎませんでしたが、ここ数年の住宅投資ブームによって、現在は13.6%、融資残高は約1兆3000億ドルと言われています。

この背景には、アメリカの住宅価格の値上がりがあります。米当局によれば、住宅価格は00年〜03年まで前年比6〜7%であったものが、04年3/4期〜06年2/4期まで前年比10%を越える上昇を続けました。サブプライムの利用者には、値上がりを期待して転売目的で購入した人や、値上がりした自宅を担保に新たなローンを借りた人がいます。

ところが、米金融当局が金融の引き締めに転じて、金利が上昇したことから、住宅価格の上昇は落ち着き、06年4/4期は5.9%上昇にとどまり、地方ではマイナスに陥った地域もあります。

サブプライムの特長の一つに、最初の数年は金利を低く設定し商品が多く、例えば30年ローンの場合、当初2年間は年5〜6%に抑えられているが、3年目から10%を超えるような商品が出回っています。
これは、土地の値上がりが将来とも続くと予想して、借金をした人は多いことを示しています。

不良債権化

こうした結果、06年12月から焦げ付きが増え、サブプライムを扱っていた中小ローン会社約20社が経営破綻をしました。更に3月13日には大手ニューセンチュリー・ファイナンシャルが取引銀行から融資を受けられず、ニューヨーク証券取引所から上場廃止になり、一気に顕在化することとなりました。

この傾向は、日本での1996年の住宅金融専門会社(住専)の時とよく似ています。日本ではその後、大手銀行の不良債権問題や大手銀行の破綻の「前兆」となりました。
アメリカでも、先のバリバのような海外金融機関が赤字を出したことで、他にも同様な事態を懸念して、株市場に不安を与えています。

                      



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