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175 「中国の徒花」には早い手離れを
(2014.5.6)
(資料:日経 第一生命経済研究所)

私が自分のホームページ上で、中国のシャドウーバンキングをリスクと捉えた記事を掲載したのが、昨年の10月28日。全貌が分からない「影の銀行」(又は理財商品)は、先のアメリカのプライム・ローンによる世界に大きなショックを呼んだ経験を思い起こします。

プライムローンの時は2008年9月に、金融危機(いわゆるリーマンショック)として表面化しましたが、それ以前2007年には中古住宅価格が異常と思われる程(異常だった訳です。)高騰を続けました。
マスメディアでもこれはバブルであると、警戒信号は鳴らしていましたがローンの仕組みが色んな物に紛れ込まれていたり、欧州に売られていたり複雑でした。

今度の中国のシャドウ-・バンキングはそれほど複雑でないかもしれませんが、金額がどれだけあるか把握ができません。だからシャドウ-なんです。

本件、日経が一番最初にアラーム記事を出したのは本年2月6日(朝) 「理財商品 中国の仇花 金融規制で行き場のないマネー流入」(上海=土井記者)と思われます。
友人間で「出たね〜」と話し合いました。

本年4月1日には中国四大銀行がこうした理財商品(元本保証のない商品)は約45兆円、理財商品は全体の約3割と公表し、合わせて銀行側は支払い保証をしないことを明言しました。
しかし第一生命経済研究所の資料によると、30兆元(480兆円)もあるのではないかと書いています。
日本の年間GDPとほぼ同額に匹敵する金額がデフォルトする・・・、どういうことになるのか。

その日経新聞、5月5日付の記事は「中国 過大投資のツケ重く」として、誌面の2/3を使い本社コラムニスト脇氏の記事を掲載しています。急激に生産を膨らませた中国の鉄鋼やアルミ、それが今や設備の3割近くが遊んでいる状態だというのです。又、3年前に1トン2600ドルを超えていたアルミの国際相場が、今は1700ドル台に下がってきているとか。
中国経済は、なかなか実態が伝わってきません。

その影響はすぐ世界に及びます。まずは中国商品から早めに手離れしておくことが肝要かと思われます。

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