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17.(0626金融)

;2005年1月に日本円で500万円分のアメリカ国債を購入しました。
当時の為替は1ドル102円で、5年ものの国債で、利率は3.5%です。
このまま保有した方がよいでしょうか?
この件で、検討することは2点です。
1.国債の元本はどうか。
2.今後の為替動向はどうか。

1. 先ず国債の価格です。
国債は市場金利に影響を受けます。
購入した時が3.5%ですが、現在の5年もの国債の利率は約5%です。
5%の利率の物が売り出されているのに、利率が悪い3.5%を買ってくれる人はいませんから、売る時は価格を下げて売らなければなりません。
(満期の時は元本通りです。))
この国債は5%-3.5%=1.5%、つまり元本が1.5%減少しているものと思われます。

米国の金利動向としては、7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で年5.25%の維持が決まり、今後  の行き場を探っています。しかし、いずれにしても、今後大きな上昇はなさそうです。

2. 為替の動向を見てみます。
為替は国の経済力の比較によって決まってきますから、日本の金利動向、企業利益成長等とアメリ カの経済との比較が必要です。 日本の金利は7月に5年4ヶ月ぶりに0金利から0.25%になり、今後なだらかな上昇をすると見られています。
このことはアメリカと日本の金利の幅が縮まってくると予想され、また日本の経済成長も今後とも成 長を続ける物と見られます。

つまり、為替は中期的には円高ドル安になると思われます。

今現在の為替は1ドル116円ですから、116円−102円(購入時)−2円(手数料売り買いで各1円)=  12円の為替差益が出ています。

3. 以上より、
元本は1.5%赤字となっていますが、為替で12円の利益がでていますので、今後円高になると予想  のもとで、現時点での売却をお勧めします。

4. 税金は
為替差益は非課税です。利息分は20%源泉徴収の分離課税でこれで終わりです。


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