もし一般消費者である貴方が、ファイナンシャル・プランナーに対して資産運用を相談したいとした時、そのファイナンシャル・プランナーの応答によって、そのファイナンシャル・プランナーはどんなスタンスでその相談に応じる積もりかが分かります。
仮に次のようなやり取りがあったとします。
貴方 「資産運用をしたいのですが、どう進めたら良いですか?」
FP 「分かりました。運用資金はそれくらいの金額をお考えですか?}
貴方 「1,000万円を予定しています。」
FP 「分かりました。運用するに当り利回りはどの程度を目標にしますか?」
貴方 「高い方が良いですが、リスクも高くなるでしょうし、その辺を提案して頂けますか?」
このやり取りで問題はありますか? 大いにあります。
このFP氏の顧客に対する取り組みは商品を売ることを前提しています。
それであるならば、相談相手は銀行でも証券会社でも、保険会社の変額年金でも良いと言えます。
ファイナンシャル・プランナーに相談する目的はファイナンシャル・プランナーを儲けを指南してくれる専門家と考える所から誤りがあります。
正しいファイナンシャル・プランナーならこう答えてくれるはずです。
FP 「わかりました。資産運用を始める前に、お客様の家庭事情や資産状況をお伺いしなければなりません。その上でキャッシュフロー分析をさせて頂き、どのような対応をしなければならないかをご提案させて頂きます。」
つまり商品を売る事にすぐ乗るファイナンシャル・プランナーと、お客様の事情を質問した上で提案書を作成するファイナンシャル・プランナー。
貴方はどちらを選びますか?
ファイナンシャル・プランナーは顧客の立場に立って、アドバイスをしなければならないという倫理規定があります。
もし、資産運用にすぐ乗ってくるファイナンシャル・プランナーはFP資格を持っていても、職業倫理に
触れている事になります。
ファイナンシャル・プランナーに上手に相談して下さい。