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130 米国FP事務所訪問 (第5回目)

2. FP事務所訪問 4ヶ所目

4ヶ所目のFP事務所。場所はサンディエゴから約500Km東のアリゾナ州フェニックス。。

DELTA VENTURES FINANCIAL COUNSEL, Inc

サンディエゴからグレイハウンド・バスでひたすら東に8時間。車窓は荒野の連続。フェニックスに近くなって高さ5〜7mくらいのサボテンが目に入るようになった。
今回のFP事務所訪問最後の訪問先はNeal Zutphenさんの事務所だ。

サンディエゴの15〜22度の気候と比べると、40度を越す暑さのフェニックス。私達から見ると、どちらが住み良いかは明白だが、アリゾナの人から見れば、「ここはサンディエゴのように気候は悪くない。」と言う。 (イエ〜、何処が住み易いのだ?)

フェニックスはゴルフの天国。郊外のスコッツデールも含めて160くらいのゴルフ場があるらしい。アリゾナは荒野という印象は間違っていた。そう言えば、海もないのに一人当たりレジャーボートの数は全米でトップとのこと。

さて、当事務所を訪問するきっかけになったのは、実は息子のケーシーと2年前のFPA大会で知り合ったことによる。
いきなり「・・・そうだっぺよ〜。」と言うアメリカ人がいる。びっくりした。
聞くと、英語の教師で宇都宮に2年在留し、そこで日本人の奥さんも見つけたらしい。
昨年も彼と合い、次回は父親のFP事務所を訪問しようと話は決まっていた。

ケーシー君の父の二ールさんはフェニックス大学を卒業してファイナンシャル・プランナーを目指す。
その間短い間だったが、シカゴ・カブスのマイナー・リーグに所属して時機もある。(プロ野球選手だったのだ。) そして最初は生命保険の販売。保険は遺された人にとって、重要な生活設計の基礎となることを知り、楽しさを知った。

1983年、ファイナンシャル・プランナーは全体が見れることに魅力をおもい、CFPを取得した
最初はコミッションセールスの会社だったが、1985年、Fee OnlyのFP事務所になり、1999年現パートナーと合併して事務所を構えている。

事務所は6名。日本から5名のファイナンシャル・プランナーが押し寄せたら、「こんなに会議室に人が入るのは初めてだ。」と言っていた。

Q ニールさんが生命保険の販売からファイナンシャル・プランナーに転換したのはなぜ?
A 保険を売るだけのことが嬉しくなくなってきた。自分で投資を選択をする事が出来ない。
  セールスとアドバイザーは分けた方が良いと考えた。

Q Fee Onlyを選んだ理由は?
A 
Fee Only のFPとは、顧問客の個人家計をチェックしてアドバイスをする専門家。その為、双方   が感謝しあう。謂わばウィン−ウィンの関係です。(双方満足)

Q 顧客への関係はどのように?
A Life Planning + 
Life Coachをする事で、FPが出来るという。
  (ここ初めてでLife Coachという言葉を知った。

Q 二ールさんのFP哲学は?
A 数字だけのプランはデータを集めて、目標をつくる。そこには
人間の価値感が考慮されていない。
  馬を水を飲める場所に連れて行っても、馬が水を飲む準備をしていなくてはダメ。
  つまりプランニングをする前に、その内容が理解してもらっているかどうか、時間を十分掛ける。
  
  
顧客が聞きたいことを言う。そして聞かなければいけないことを言う。

  例えば相続・遺産承継プランニングでは、(相続税額の節税を目的としたプランニングではなく) 遺  された遺族に残る
「心」、相続人の「意思」を伝える事に意味があるという。

その後、1億円くらいの資産のある、若いッカップル向けの提案書を見せてもらった。150ページくらいあるその提案書作成料金は50万円。(えっ、50万円?) でもその内容は50万円以上に価値のあるものだった。
これを見た私はその苦労が良く分かる。これは大変な労作だと思った。


先ず始めに20数ページのこの提案書を作成した背景、前提が書いてある。前提はファイナンシャル・プランナーが独自に決めたものでなく、
顧客が選んだもの、または双方で時間を掛けて話し合いで決めたもの。そうした前提で作られたキャッシュフロー表は既定のソフトウェアーを使用することでなく、敢えて手間のかかるエクセルを使って、作成していることのこと。
こうする事で、顧客の要望に応じたカスタマイズが出来る。

さらにニールさんは2007年に”Positive"心理学コースを受講。今年もこの後、36時間の研修に参加するという。
最後にニールさんからお土産を頂いた。
Happiness Risk/Riward Piramidという「
A Visual Aid for Successful Fainancial Planning」というピラミッド。

一番下辺にショックや否定があり、、それが上に行くに従い受入、許しとなる心理的な過程を説明したもの。その過程にはマズローの心理学(五つの進め方で有名)や、クブラー・ロス、プロチャスカなど心理学者の考えを取り入れていた。
(私には良く分からない。)


(一部会社業績等の数字はカットしています。)




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