米逆イールド解消は一時的か

米逆イールド解消は一時的か

(2019.10.29)

⇒ 米国債3ケ月物と2年物の7か月以上続いた逆イールドが、10月28日順イールドになった

⇒ 米国では今年7月に経済成長期が過去最高の11年目に入ったが、この現象は一時的と捉えておいた方がよい

 

1年より2年、2年より10年、長期になると金利は上がるはず。

それは、期間が長いと先が読めないので、期間が長いほど金利が上昇していくるのは一般常識というもの。

しかしそれがそうではないのが、現在の不思議な現象だ。

3ケ月の金利が2年ものより高いという現象が今年3月から続いている。

逆イールドが発生すると、経験則からその1年~2年後頃から景気後退期に入ると言われていて、景気のパイロットの

役割を担う。

しかし、昨日その逆転が順イールドに戻った。7ケ月と10日ぶりだ。

一時的かも知れないが、足元の景気の先行きを示すものと言われるからして、関心を払わずにおれない。

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本年8月14日、ダウ工業株が▼800ドルと今年最大の落ちを示した。2年物と10年物が逆イールドを示した日だった。

逆イールドはまるで、亡霊のように金融業界では余り触れたくないテーマだ。

その理由は、逆イールドになると過去の事例から、1年~2年後に景気後退に陥ると言われている。

通常は期間が長くなるにつれて金利が上がってくるものだが(これを順イールドという)、逆に期間が長くなるにつれて

長期の金利が低下する現象のことを「逆イールド」と呼ぶ。イールドとは利回りのこと。

「短期金利」>「長期金利」の状態のことだ。

イールドは投資した金額に対する収益割合を1年当たりの平均に直した数字を意味する。

計算式で表すと以下の通り。

利回り(%)=((分配金-税金)/投資元本)÷運用年数×100

ニューズウィーク19.9.11号によれば、米国ではこれまで逆イールドは3回あった。それは2年物と10年物の比較であったが、

その3回は次の通り。

1. 逆イールド発生 1988.12 景気後退の入り 1990.7 後退の入りまで, 19ケ月

2. 逆イールド発生 1998.5  景気後退の入り 2001.3 後退の入りまで, 22ケ月

3.   逆イールド発生 2005.12  景気後退の入り 2007.12 後退の入りまで, 24ケ月

 

このように逆イールドが発生したから、すぐに景気後退と言う訳ではない。1年半~2年近く後に後退の入りが観測される。

更に、逆イールド後も株価は緩慢ながらも上昇を続けている。

 

今回のターゲットは3ケ月物と2年物の比較だが、そちらの方は2年ー10年より更に敏感だ。

逆になったのは3月15日。それから10月25日まで7ケ月と10日間この状態が続いた。期間内で最も数値が低かったのは

6月5日でその差異は-0.53%だった。因みに今年の最大値は1月25日の0.22%。

 

問題は今後の見通しだ。米国の景気循環も今年の7月にこれまでの最長の「11年目」に入った。いつ後退期に入ってもおかしく

ない期間を過ぎている。順イールドに戻ったとは言えこの先、更に順調に景気回復が続くとは考え難いし、その心準備もして

おかなくてはならない。

 

 

 

191028‗米国債逆イールド

(了)

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