日米株価の微妙な変化 その投資対応

(2018.5.2)

⇒ 相関係数の離反 4/17 0.819 ⇒ 5/1 0.766

⇒ IT企業の不祥事とトランプ政権の減税策とで交錯

⇒ ND倍率 2~3月には下げるも年初数値に戻り傾向

 

当ジャーナル4月18日号で、4月10日の日米マーケットに特異な現象が出たので「日経225 不思議な動き」と書いた。

これは「NYが上げれば日経平均も上げる」という一卵性双子のようだった動きが、4月以降変化してきているという現象。

前回のジャーナル記事では、両者の関連性を示す年初からの相関係数は0.819。1に近いほど関連性がつよい。

しかし、5月1日現在でこの相関係数は0.766。少しづつ違う動きを示している

その原因を探る。そして、その対応策とは・・・

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1. 米企業業績は懸念材料出るも堅調

米企業が不安定。まず4,500万件もの個人情報を流出させたフェイスブック〔FB〕。今年2月初めには190ドルを超えた株価が、

情報流出のニュースと共に下がり、3月末には150ドル台前半まで下がった。代表の議会証言と、良好な企業業績で株価は戻しつつ

あるが、本日現在174ドルだ。

iPhone10の売れ行きが憂慮されているアップル〔AAPL〕。最新鋭高級スマホの販売目標が半分程度とか見られ、台湾や韓国の

パーツサプライメーカーが軒並み減額修正したり、日本メーカーも見通しを落していた。3月半ばには183ドルの52週高値を

出していたが、直近では170ドル前半。しかし、5月1日市場終了後に発表された同社第2四半期の決算発表は売上、一株

利益とも予想を超え、更に1000億ドルの自社株買いの株主サポート策を打ち出し堅調さをアピール。

最も好調を示している業種はエネルギー分野。原油価格の上昇の中で、17年のセクター別収益予想は対前年比3.64倍アップ。今年の

見通しも48%増と明るい。

 

2. トランプ政権のちぐはぐな施策

2月2日に発表された2018年1月の時間当たり賃金が、予想を上回る伸びとなり、米金利が大幅に上昇する中、同日の終値は

前日比2.5%下落した。その後も米国10年国債利回りが約4年ぶりに高水準となる中、8日には23000ドル台後半へ下落。

27日、パウエルFRB議長の想定よりもタカ派的な発言により、2日間で680ドルほど下落。

3月1日にはトランプ大統領がアルミ・鉄鋼に25%の輸入関税を課す発表をしたことにより、420ドル下落。しかし米朝首脳

会談の可能性が出て来たことを受け、9日には25000ドル台を回復。しかし、米中通商摩擦への懸念から再度24000ドル台へ。

22日にはトランプ政権が対中関税措置を打ち出したことで、724ドル下げ、翌23日も424ドル安となった。

その後対中通商摩擦の懸念はやや後退し、24000ドル台を回復。

4月5日トランプ大統領がUSTRに対し1000億ドルの中国製品への追加制裁引き上げを指示したことにより、翌日は572ドル安

となり、24000ドル台で推移。

その間に企業への懸念も出たこともありが、足元24000ドル台を何とか維持している。

 

3. 日米マーケットの微妙な変化

本年に入り、3月頃までは動きが瓜二つのようであったが、4月に入り潮目が変わってきたようだ。

日本の政治は年初から野党や一部メディアによる森友・加計問題に終始し、国会機能低下を招いていた。

しかし、世界では韓半島など政治的な流動化の中、国内のもたつきが日本の遅れの要因との世論が増えて来たことも背景にあろう。

こうしたことも、日本政治への政策回帰と自信が海外からの資金流入を招いていると見える。

二つの市場の関連性を示す相関係数は、4月17日時点では0.819であったが、5月1日では0.766と微妙に離反してきた。

 

日経・ダウの動き(1801~)

 

4 ND倍率

ND倍率とは、日経平均株価をNYダウで割った倍率。

倍率が上がれば日経が上がるかNYが下がるか。倍率が下がれば、日経が下がるかNYが上がるか。

年始は0.94ほどであったが、2月から3月上旬にかけては、0.85倍と日経平均が下落した。

しかし、昨今の企業業績の好調さや、安倍政権の安定性、韓半島の非核化期待などで日経平均の持ち直しになっている。

ND倍率(’1801~)

 

5 では、個人投資家の対応は?

一部専業投資家は別として、一般個人投資家は世界の情勢取り込みに不慣れだし、たとえ取り込みえたとしてもその対応に

ついていけない。トランプ大統領の不正規な言動に一喜一憂して投資バランスを日常的に変化させるわけにも行かない。

短期間で見ると上記グラフのように山谷が出るが、これを中長期でみると瞬間の情勢となる。

こうした日々の変化に個人としては対応が困難だし、又時間を他に向けたいなど一般投資家は、専門職にその判断を委嘱

することもできる。その例が投資信託。数10から100以上の銘柄を組み込んだファンドに資金を預ける方式だ。

それも、日本株、海外債券、海外株など複数の分散組み合わせをする

又は、時間分散という方式をつかう。毎月定期的に複数の銘柄を購入し、利幅が出たところで利喰うという方法。

これらを組み合わせ、大きな損失を減らす手法こそ資産形成の基本となる。

 

(了)

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また、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変動等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。

株式発行者の信用リスク:市場環境の変化、株式発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の

変化等により売買に支障を来たし、換金できないリスクがあります(流動性リスク)。この結果、投資元本を割り

込むことがあります。

2. 債券

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また、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込んだり、

その全額を失うことがあります。一方、債券によっては、期限前に償還されることがあり、これによって投資元本を

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債券発行者の信用リスク:市場環境の変化、債券発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに 関する外部評価の

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