戦時下の税金

(2017/8/19)

今年もお盆の期間中、岩手の実家に帰郷した。

その際、我家の土蔵で戦時下の税金の証書を見つけた。時は昭和18年5月。戦争真っ只中のこの時期、戦費は多額に昇っていたはず。

いったい、戦時下の税金はどのくらいなのか。今も戦時下にある北朝鮮の先例ともなる庶民の税金のサイドから調べてみた。

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1. 物品税は30%

その証書は我が家にある土蔵の中の桐タンスの扉にあった。

販売価格表には、検定月日 昭和18年5月26日、検定価格 129円70銭、税金 38円91銭、販売価格 168円61銭、として岩手県木工連盟の

証紙が貼ってる。

税額から税率を計算すると、30%になる。昭和18年、戦時下での物品税は30%だった。平成29年では消費税は8%。

それが2年後の平成31年10月には10%になる。それでも昭和18年の1/3だ。

 

【我家のタンスの販売価格表】

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2.戦時下の税制

国税庁の税務大学校の資料によると、戦時下の国家税制は大きく分けて分類所得税、綜合所得税、それに法人税(昭和15年創設)の3種類

分類所得税には、不動産、配当利子、事業、勤労、山林、それに退職の6種類があった。

綜合所得税は今で言う所得税だが、昭和17年ごろは5,000円以上の所得者に対して10%~65%に分かれていた。

税務大学校の資料に、税のウナギのぼりの徴収過程がわかるグラフがある。

 

所得税の税収(昭和元年度~昭和17年度)

(資料:国税庁/税務大学校)

これでは数値が読み切れないので、表から数値を引き出した。数値は概算である。

戦時下2

戦時体制に入るに従い、昭和10年から7年間で所得税納税者が4.3倍に広がっている。税額も7年間で7.7倍に拡大している。

 

3. 戦時下の軍事費

戦時下の国家財政(国家予算+戦時債務)と軍事費の推移をついて、教科書の帝国書院が纏めているので引用する。

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軍事費は昭和10年の10.3億円から昭和19年には735.1億円と、9年間で71倍に膨れ上がった。昭和19年には軍事費が国家財政の

85%にもなっている。第二次大戦下の軍事費の割合は、5年間で平均78%

この大戦で日本の死者は310万人が亡くなったと言われるが、日本軍事政権は人も金も国家総動員していたことが良くわかる。

 

4. まとめ

戦争になると、こういうことになるのかという実証だ。戦争は破壊すること。

個人レベルでも、物品税が3割になる戦時下。個人が国からサービスを享受するどころではない。

現在戦時下状態にある北朝鮮の国家軍事費の額は定かではないが、個人所得の過半をつぎ込んでいるものと予想する。

その先には軍指導部の期待する未来は無いのだが

(了)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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